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単独かグループか・・・1

単独かグループか、という問題は、常に議論され続けていますが、 状況が許すのなら絶対にグループがおすすめです。しかし、僕は 警察が言うように、「単独登山はやめましょう」、というのは、 正しくないとも思っています。(登山はやめましょう、というの と、程度の差はあれ本質的に違いがないからです)
要は、その危険性をよく把握した上で、それをカバーするような 登山方法をすることで、単独でもグループ登山並みの安全性が確 保できるはずです。

単独登山のメリットとして、よく言われるのは、他人と日程をあわ せずに済むこと、他人に気兼ねする必要がないこと、山と対峙でき ること、などが挙げられますが、以下のようなデメリットも持ち合 わせていることも知っておいてください。

(1)山で行方不明になる者の9割以上は単独登山者である

もう、山で遭難したければ、単独登山に限ります。登山道でのつま づきや転落滑落に関しては、危険性は単独でもグループでも同等で すが、行方不明になるのは圧倒的に単独登山者が多いのです。
行方不明は捜索の手間時間そしてお金、膨大な迷惑がかかります。
そして、本人が死んでいればいいのですが、もし道迷いなどで本人 が生きていた場合、いつまでも死が訪れず苦しみ続けるのです。最 終的に遺体が見つかればまだ救われますが、見つからなければ墓に も入れません。穂高か何かの綺麗なところで土に帰る、とか、そん なバカなことをイメージしてはいけません。大抵は淋しい暗い沢の どんづまりあたりで死ぬんで、あの、ロマンチックとか、そういう ことは絶対にありません。山では死なないことです。

(2)3人寄れば文殊の知恵なのである

山において、うっかりした判断ミス、というのは必ずあります。2 人3人いれば、他の人がミスに気づく可能性も高いし、自分では考 えも拠らなかった解決策が出てくることもあります。しかし、単独 では自分の判断ミス=最終的な行動の判断ミス、なのです。

僕は、ほとんど前が見えないガスの中で、逆方向に進もうとしてい たことがあります。たまたま不安を感じたので地図を確認して発覚 したのですが、もしこのまま進んでいたらどうだったでしょうか。
この些細なミスを誰も訂正してくれないのが、単独行の怖さです。

(3)どうしてもオーバーペースになったり、無理をしがち

これは直接は危険ではないのですが、単独でオーバーペースになっ たり、無理をした結果疲労が進んで動けなくなったり、もしくは踏 ん張りがきかなくて転倒したり、といったことは往往にしてありま す。オーバーペースや無理をした結果、というのは、1つの遭難の 原因になりうるので、特に注意しなければなりません。

(4)何かあっても自分で対処しなければならない

単独の場合、足をひねっても、急病になっても、場合にっては歩け なくなっても、自分で対処しなければならないのです。

(5)荷物が重くなる

すべての共同装備を自分で背負わなければなりませんから、当然 荷物はグループのときより重くなってしまいます。荷物が重いと いうことは、バランスも悪いし、疲労は激しいし、滑落停止も止 めるのにより確実な技術が必要だ、ということです。

(6)最大のデメリットは、淋しいということ

山と対峙するのは、グループでもできます。ちょっとだけ一人にな る時間を作ればいいのです。でも、単独で、7日も8日も山にいて、 誰とも話さなかったらどうでしょうか。
山とは、もっと楽しいものです。修行ではありません。


さて、それでは、いかに安全に登山をするか、ですけど、

(1)登山計画書を必ず提出する

もう、これは言うまでもありません。最低でもどこの山域のどの ルートから入山したか位はわからなければ、捜索のしようがありま せん。

(2)非常時に連絡するための道具を携帯する

無線機か携帯電話を持っていれば、いざという時速やかに救助を依 頼することができます。無線機なら間違いありませんが、携帯でも 里山や、稜線なら通じることが多くなってきています。

(3)極端に人の少ない山域への入山は避ける

結局、いざというとき頼りになるのは人の力なので、3日も4日も 誰もこないような山域へ単独で入るのは、やはり危険といわざるを 得ないでしょう。アルプスの人ごみ、とは言いませんが、ある程度 1日に3〜4パーティは入るようなところの方が安全です。

(4)自分が最後尾になってはいけない。早着を心がけること

もし、動けなくなってしまった場合、後ろから人がくれば救助を 依頼できますが、自分が一番後ろだったら、一夜を明かさなければ いけません。もし翌日が平日で、人の少ない山域だったら、もしか したら次に人がくるのは1週間後かもしれません。もし単独で登る 場合には、後ろから人が来るような時間帯で登ることを心がけるべ きです。

(5)読図力はちゃんと磨いておく

単独の場合、絶対に道に迷ってはいけません。絶対に、です。
単独の道迷いは、そのまま行方不明になって、結果遺体もあがらな い、ということもあるのです。踏み跡がなくても今どこにいるのか おおよそ想像がつくくらいの読図力は持っていないと、単独登山は 危険といわざるを得ないでしょう。

(6)絶対に無理をしてはいけない

もう、これは今更言うことではないのですが、体力の限界に挑んだ りするのは最悪です。技術的にも体力的にも、ワンランク余裕のあ るところを選んで登るようにすべきでしょう。

(7)同行の志を作る

僕がよくやるのは、同じ方向へ行く人と仲良くなって、行動をとも にすることです。山という共通の話題があるので、下界よりはすぐ 親しくなれます。これをして「腹が据わってない」と言う人もおり ましたが、僕は単独行に腹が据わってないもなにもないと思います。
相手に迷惑をかけるのなら別ですが、山旅は道づれ。いろいろな人 と仲良くなるのもまた山の楽しみです。顔を覚えておいてもらえば、 万一遭難しても、あの時一緒だった人、と言ってもらえる可能性も ありますし、目の前で滑落すれば救助の手配をしてくれるでしょう。

人と気軽に話ができない人は、単独での登山はやめたほうが安全です。

(2015.5.7 13:39)(by script)




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