サイトマップ | 更新停止のご案内 | このサイトについて


   

沢筋と尾根筋のルートの違い


・・・・というテーマの話がメーリングリストでちらっと出ましたので、もう少し時間をかけていくつか書いてみたいと思います。

尾根、というのは、どんなものかはわかりますよね?正確な説明ではありませんが、川が流れていて、一番低くなったところが沢筋。その両側にある高いところが尾根筋。

で、どちらが好きか、というと、大抵の人は尾根筋、ということになりますが、尾根筋と沢筋のルートの違い、というのを、思いつくままに列挙してみたいと思います。


☆尾根筋、というのは、尾根に出てしまえば大抵の場合平均した斜度で登っていきます。要するに、キツいところがない。逆に、登ったり下ったりするので、登った分の標高を、どうしても無駄にしてしまいがちです。
沢筋は、決して下ることはありませんが、最後のツメで大きく標高を稼ぐので、後半になって非常にキツい。たとえば大樺沢ルートでは二俣の少し上まで体力を温存しないと最後が登れずに敗退、となってしまいます。逆に獲得した標高は無駄にしない。

日本の登山道の多くは、途中まで沢を登っていて、ツメの手前で尾根の方へ登っていく混血のルートが多いですが、これは標高は無駄にしたくないけど最後のキツいのはやだ、という意識の表れだと思います。

☆尾根筋は、上から落石などが起きることはほとんどありません。逆に、滑落する場合は多い。沢筋はどうかといいますと、沢筋では、ほぼ常時落石の危険性に晒されている、といっても過言ではないでしょう。じゃあ滑落の可能性は低いのか、というと、沢筋で滑落することは、尾根筋よりは可能性が少ないですが、あります。登山道を外れると例えば滝であるとか、数mも一気に高度を下げているような場所で、つっこんで死んでしまう、という話はよくあることですし、沢筋といっても登山道が沢の高さより数m上についていることもよくある話です。
登山道でつまづいて転倒して、致命的な結果になるのは、大抵尾根筋ですけれども、決して沢筋でも油断できません。初歩的なミスから死んでいった人は、決して少なくはないのです。

☆日が当たる時間が長いのは尾根筋ですので、冬場の低山ハイクは尾根筋の方が暖かいことが多い。しかし、
風が強いのは尾根筋なので、体感温度は沢筋の方が高い・・・という可能性も考えられます。沢筋のルートなら保温、尾根筋なら防風が冬の山歩きの、核になる部分ではないかと思います。
沢筋は両側の尾根がかなり風を遮りますが、稜線に出た途端強烈な風が吹いている・・・・ということも、ありえないことではありません。
逆に夏場は尾根筋は暑くてかなわない場合も考えられます。日陰になっていれば、多少の暑さもしのぎやすい。森が天然の空調の機能を果たすこともあります。

☆沢筋は冬場は雪崩の巣ですが、尾根筋にも雪崩の影響が出ることがあります。尾根をこえてしまうほどの破壊力を持った雪崩の前には、尾根筋だから安全、は通用しません。さらに尾根筋には雪崩のほか、雪庇やナイフリッジの危険性もあります。勿論、積雪期には基本的に沢筋を登ることは不可能です。

☆沢筋の危険性は大水。濁流が流れて増水する可能性があるのは沢筋の危険性。山崩れなどから過酷な状況になることも考えられます。逆に尾根筋は落雷が危険。高いところに剥き出しだから、人が即ち避雷針になることがある、ということなのです。

☆展望が優れるのは尾根筋ですが、沢筋の新緑も捨てがたい魅力があります。鬱蒼とした森を演出するのは、やはり薄暗い沢筋。高感度フィルムでそのときどきの状況にあったいろいろな写真を狙いたいものです。

(2015.5.7 13:39)(by script)




更新)


mixiチェック

mailto:mailaddress

tozan.net - http://tozan.net