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雨の日の山登り(1)

雨とのおつきあい・・・・

なんて、僕がこんな場末のホームページでこんなアーティクルを書いているのは 実は僕があまり雨とのおつきあいが得意ではないからなんですけど、読者の方は いかがでしょうか。
雨でもやっぱり登りたいものは登りたいし、まして3週間も4週間も雨が続いた らどうでしょうか。しかし、やはり荒天は危険なので、恣意的でいい加減な判断 で登ってしまうのはまずい。僕の場合どうしているかを中心に、雨とのおつきあ いの方法を考えてみたいと思います。(1)では登るか登らないかの判断を、(2) では登るための技術を、それぞれ見ていきます。


雨といってもいろいろあります。台風並みのやつから、小雨。場合によっては雨 具を必要としないお湿り程度のものまで雨と呼ぶ人もいますが、まあ僕は一番最 後のは雨か晴れかの区分では「晴れ」だと思ってますので、あまり気にすること はありません。
まず、激しく降っているときや大雨警報が出ているときなどは、僕は山へ行き ません。土石流やがけ崩れ、登山道崩壊などの虞があるわけですから、これは当 然ですよね。大雨警報のさ中に山に登って遭難でもしたら、ABS(あのバカ遭 難)といわれるのがオチです。これは危機管理能力が足りないだけです。
逆に梅雨のシトシト雨なら荒れることもないし、雨の山でしか見られない景色も 見られるのではないかと思います。こういう山なら雨でも積極的に入るという手 はあるでしょう。

僕らが山へいく約束をする場合に暗黙の了解になっているのは、降水確率が50% をこえた場合は中止、ということにしています。山は麓より雨がふりやすいです ので、だいたい50%をこえたら山ではまず間違いなく降るだろう、という読み です。

ですが、たいてい単独になりますが、雨覚悟で突撃する場合もあります。

突撃すると決めた場合、まず見るのは「登山天気」(http://tenki.jp/mountain/)です。 ここで、登ろうと思う山の近くの山を選んで、下のほうの「ふもとのポイント予報」 というところを見ます。時系列で降水量が出ますが、登山中(6時〜12時くらい) の予報が、0、あるいは1〜2mmくらいだったらでかけてみよう、ということにな ります。3〜4mm以上、ということになるとけっこうだだ降りな感じになるので、 今日はおやすみ、ということになります。

雨の場合の行き先ですが、

1つ目は、標高を下げること。

当然ですが、標高が高ければ高いほど気象条件は厳しくなります。その上、標高 が高い場所ほど雨が降りやすい。2000m付近では晴れているのに3000m では大雨、などということは、よくあることです。従って、登る山を予定より下 げて、気象条件の穏やかな山に変更することです。強い雨が降る可能性は低いけ れど確実に全国的に雨、という場合はこれです。

2つ目は、距離を短くすること。

たとえば、コースタイム6時間の山では、最悪下りてくるのに2時間半かかりま すが、もし4時間なら、1時間半で済むわけです。天気が大崩れする頃には大抵 下山していますし、下山していなかったとしても、2時間半より1時間半の方が 確実に安全のマージンが大きいわけです。はじめから土砂降りでは意味がありま せんが、今は晴れているけれど大型の低気圧が接近しているのでいつ天気が崩れ てもおかしくない。もしくは晴れのち雨などという急激な天候の変化が予想され るような場合はこの手段をとります。

3つ目は、方角を選ぶこと。

雨は全国的に一様に降るわけではありません。大抵は西から変わってきますし、 また北と南とで降り方が違う(ばかりか、場合によっては天気さえ!)ことは 良くある話です。一時的な雨雲が西から東へ抜けるような場合では、登頂する 時間にはすでに雲が抜けているか、まだこないような山を選べばいいわけです。 このへんでどこの山を選べるか、というのは、ひとえに自分が登りたい山を溜 めて、その概要を頭に入れておかなければできないことで、登りにいきたい山 の候補があちこちにいくつかなければいけないわけです。従って、まず地図は 浅く広くが基本。スムーズに行き先を変更できるだけの臨機応変さも必要です。 (即ち、妙に人数の多いグループは小回りがききませんが、小回りがきかない ということは安全面にも課題がある、ということです)
僕の場合には、天候が悪そうなら、はじめから2ヶ所以上で計画を立てておい て、どちらにするかは前日乃至当日になってから決めます。それによって集合 場所などが変わる場合は、事前に「こっちへ行く場合はここで、こっちならこ こ」という具合に決めておきますが、最終的な連絡はメールで行われることが 殆どです。

さて、鉄道利用の場合はちょっとおいておきまして、それでは具体的に臨機応 変の実践のために注意すること、といえば、まず、ガソリンの量をぎりぎりに しないこと。都心と違って地方では夜中ガソリンが手に入るところは限られて います。国道沿いならともかくとして、幹線道路から50キロ60キロ外れた ところに登山道がある場所は山ほどあります。ガソリンがなければ移動もまま なりません。
次に、複数の山域の地図を携帯すること。場所によっては、100キロ向こう 側の雲の具合、というのも見えることがありまして、あっちは晴れている、な んていうことが往々にしてあるものです。八方周辺は曇っているのに、妙高方 面は雲が薄い、ということはよくある話。そんなとき、あっちに登ろうにも地 図がなければどうしようもありません。計画の変更を考慮に入れておいて、あっ ちが晴れていればあっち、という具合にするには、白紙の登山計画書も常時持っ ておかなければなりません。

それでも雨に降られてしまった場合・・・・登るか登らないかの判断は難しい ところです。台風か、それに近い規模の低気圧が近づいているときはそもそも 僕は登山口まで行きませんので除外するとして、これで登れるかどうかは、い くつかの要件から判断しなければなりません。

(1)登山道が急峻かどうか

雨天時、というのは、登山道が滑りやすくなっています。どの位すべりやすい か、というのは、石の組成や登山道の形質によって違いますが、登山道を歩い てみなければ結局真実はわかりませんので、あくまでも「滑りやすい」という 前提で見ておくのが安全です。さて、滑らないのが一番重要ですが、滑ったと きに、登山道が急峻な場所では致命的な結果になるおそれがあります。従って、 よほど自信がない場合は登山道が急峻な山に雨の日に入るのは避けるべきでしょ う。

(2)沢筋かどうか

沢筋を詰めるルート、というのは、僕は基本的にあまり好きではないのですが、 雨のときの危険性、というのは増水だけではありません。沢、というのは周囲 より1段低い場所ですから、落石やがけ崩れの虞も加速度的に増えるわけです。 普段水量が少なくて渡渉するようなルートでは、雨が降ると増水して渡れなく なり、帰れなくなるおそれもあるわけです。とくに石稜帯の近くにある沢は、 急激に増水するおそれがあるので、このようなところへ入るのは避けるべきで しょう。尾根沿いのルートと沢沿いのルートがある山なら、一般的に尾根沿い のルートの方が安全です。但し、尾根沿いでも滑落の虞はありますし、雷には 無力ですので、必ずしも尾根だから安全、ということはありません。

(3)雨が続いているかどうか・崩れやすい山か

何日も雨が続いている場合、多少の雨でも山崩れになる虞がありますので、 大雨が続いているときは避けるべきでしょう。丹沢など、形質的に崩れやす い山ではよりいっそうの注意が必要です。

(4)技術と装備の問題

雨具を持っていない、なんていうのは論外として、たとえば靴が防水のものな のか否か、というのは、「雨の中を下山」するのと、「雨の中を長時間歩く」 というのでは訳が違いますので、はじめから雨覚悟の場合はよりいっそう慎重 な装備が必要なわけです。また、技術的にも「その山を余裕で歩ける」くらい の技術がないと、晴天時にぎりぎりの技量の人が悪天時に安全に歩けるかどう か、というのは何ともいえないわけです。

さて、以上のような要件をのりこえた上で、雨天決行!雨の山登りもまた楽し いものです。どんな具合にしたらいいかは、「雨の日の山登り(2)」の項で 見ていきたいと思いますので、お楽しみに。


ちなみに、雨の日向けの山のレパートリーを持っておくのも、雨の日に山登り するのに重要なことと思います。展望が身上の山ですと、雨の日に行っても仕 方ない。だけど、しっとりした森の山だったら雨の日もまたよし。行きなれた 山だったら多少天気が悪くても安心だと思う。なので、僕も、雨だったらあの 山、というのを持っています。

(2015.5.7 13:39)(by script)




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