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いつ登れるの?


こちらの写真をまず参照してください。これ、何月だと思います?これ、実は5月です。麓では春でも、富士山では風に磨かれたガチガチの雪に覆われて真冬 真っ盛りです。
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この雪が解けるのは、7月と8月だけ。9月も後半になるといつ雪が降ってもおかしくない状況になります。従って、まず登山の心得のない人が登ろうとする場 合
は、7月か8月だけがチャンスです。(吉田口だけは年によりますが、9月の中旬頃まで登山可能です)


6月だと登山道はまだこんな感じです。

特に一番難しいのが9月後半〜10月でして、この時期は雨が降るか雪がふるかわかりません。最悪なのは雨が降って体が濡れたあと、冷えてきて雪になること で、こうなると余程のベテランでも生死にかかわります。
9月後半になって、「まだ間に合いますかねえ」とかいう人がたまに おりますが、基本的には無理と考えて下さい。たまたま天候に恵まれて偶然登れることもあるかもしれませんが、それは結果的に登れただけで、ちょっと悪条件 が重なれば死ぬ可能性もあることを忘れずに。遅れて登る登山は、絶対慎むようにしてください。

・富士宮口・御殿場口 = 

山小屋は8月の最後の日曜日まででほぼ終了しますので、ここまでが初心者の登れる時期です。

・吉田口(河口湖口) =

9月中旬(15日頃)まであいている山小屋があります。9月に営業している山小屋は8月に営業している山小屋より格段に少なくな り、また天候も厳しくなるので、まったくの未経験者は9月の登山はおすすめできません。9月10日くらいまでは登れますが、おおむね8合目より上へいった ことがある人でないと僕は不安だと思います。経験のない人がどうしても9月上旬に登りたい場合、ツアーを利用した方が安全です

★夏以外には登れないの?



まず、登山者のスキルを以下のとおりに分けます。

(1)登山は富士山がはじめてだというグループ(仮に「未経験者」と称します)
(2)富士山には1〜2度登っている(概ね8合目より上まで行っていることを指す)もしくは、他の山域で比較的やさしい夏山登山を何度か経験しているグ ループ(仮に「軽登山経験者」とします)
(3)夏の富士山には何年も登っている。もしくは夏の南北アルプスに登るのに充分な実力があるグループ。
   (仮に「夏山経験者」と称します)
(4)冬の低山や、GWの残雪期くらいは歩けるグループ
   (仮に「春山経験者」と称します)
(5)冬山もバリバリ。冬の剱岳や槍ヶ岳、エベレストなんかも登っちゃうグループ
   (仮に「冬山経験者」と称します)

で、チャートにすると、だいたい以下のとおりだと思います。これはあくまでも「僕の考え」ですし、経験の区分の線引きも、そのときどきの気候も厳密ではな いですから、これを見て「登れた」「登れなかった」と言われても困るのですが、大筋でそんなには間違ってないと思います。

凡例:「◎」おすすめ 「○」問題なし 「△」登れるが厳重な注意が必要 「×」不可
  未経験者 軽登山経験者 夏山経験者 春山経験者 冬山経験者 備考
7月のごく初め頃 × × 7月の3日〜10日頃までは登山道に雪が残っていて通行止めになっていることがありますが、その時期のことを示します。勿論7月1日 から山頂へいける年もありますが、その時はこの時期がありません。
7月〜8月20日頃
但し経験者同行の場合
山小屋があいている期間です。一般に富士山登山シーズンはここを指します。
8月20日頃以降〜8月末まで
但し経験者同行の場合
8月の後半、富士山には秋がやってきます。お盆すぎには人の数は急速に減り、最終日曜日にはいくつかの山小屋が閉鎖になります。日は 短く、天候は不安定になってくるのもこの時期です。
9月1日〜20日頃まで × 小屋がしまった後、冬がやってくるまでの2週間は、静かな登山が楽しめますが、自己責任が厳しく問われる時期です。日も短いのである 程度の脚力も必要です
9月20日〜10月末頃 × × × × 暖気が入れば雨、寒気が入れば吹雪。非常に天候を読みにくい季節です。また、10月以降は降れば確実に雪ですが、岩と雪のミックス ルートでアイゼンワークが難しい時期です。ベテランでも注意が必要な時期です。
11月1日〜5月末頃まで × × × × 厳冬期の富士山はマイナス30度以下の気温。積もった雪は風に磨かれて、ときとしてアイゼンが効かないほどガチガチに凍りつきます。 ヒマラヤ並に難しい富士山に登れるのは、一部のエキスパートクライマーだけに限られます。
6月中 × × × この時期になると雪は緩んできますので、ザイルで確保したり、しっかりした滑落停止技術がなくても登れますが、6月前半でも寒気が入 り込めば雪になる可能性はあります。
富士山はのっぺりした山なので、この時期でもピッケル・アイゼンは必要です。

と、まあ、こんな感じになると思います。


★9月には登れないの?




うるさい!!!
無理だっちゅーの!!
人の話をきけぇい!!



凸(▼ー▼)凸

たとえば、石に足をのっけたところで足を滑らせて転倒しますよね。履き慣れたビブラム底の登山靴を履いている「登山者」 なら雨(というか、9月後半は雪か、悪くするとみぞれ)で濡 れてでもいない限りまず靴が滑ることはないですし、靴が滑り やすい状況でも体重のかけ方で滑らないようにできます。万一 滑ったとしても普段から不整地を歩いていますから、バランス を取ってリカバリーすることも可能です。でも登山経験なしで はどうでしょう。 足を滑らせて行動不能になったとき、どうしますか?

大抵足を 滑らせるのは下り。夕方近くなって疲れてきた頃です。夜が近 づいてきます。夏なら近くの小屋まで30分もあればいけます が9月では場所によっては日没までに戻れる保証もありません。 その場で夜を明かすか、日が暮れてでも1人置いて小屋まで走 るか。判断は貴方が下さなければいけないのです。場合によっ ては5合目ではなく、麓まで行かなければいけません。

9月中旬の富士山の気候は、着のみ着のままで一晩平気で過ご せるほど甘くはありません。外気温−5度、風速15mなら体 感温度はマイナス20度です。もしみぞれまじりの雨で体が濡 れてしまっていたら、おそらく再び朝日を見ることはないでしょ う。 僕は普段ツェルト(非常用小型テント)を持っていますからそ の場で一晩は持ちこたえられます。携帯コンロやメタも持って いますから、落石の通り道をさけてちゃんと設営できれば暖を 取ることも可能です。 非常食を口にしてもらって、足が折れていなければ翌日ゆっく り歩いて降りてもらうこともできるし、自力で歩けない状況で も、女性1人なら山小屋まで1〜2時間程度なら背負って降り ることもできます。 はじめて山を見て、どこが落石の通り道かわかりますか?

もし、小屋まで走るとして、そして今度は救助の人をつれて登 り返さなければなりません。それだけの体力は大丈夫ですか?

夏山では問題にならない、ただの「足をひねった」という些細 なトラブルが、9月ではこれだけ考えなければいけないことが あるのです。 7月8月なら技術や知識のない初心者が登れる山でも、9月に 登るのなら、夏場自力で3000m級の山に登れるだけの技量 は必要です。

富士山の初冠雪は9月下旬から10月初旬。初冠雪というのは、 翌日麓からはじめて積雪が観測された日で、前日は吹雪です。 早い年なら9月下旬には吹雪がくるのです。初冠雪は、はじめて雪が降った日ではありません。7月に最低気 温で氷点下を日もある富士山です。9月に寒気が吹き込めば、 初冠雪前であろうと雪になるであろうことは容易に想像がつきます。

先にも書きましたが、実は雪より怖いのはみぞれでして、水分 が多いため、みぞれにたたられるとどうしても装備を濡らして しまいがちです。そして、濡れた服に風が当たると・・・ 凍死はあっという間です。

確実な安全性が確保されてはじめて登山というのは行われるも のです。命がかかっているものですから、ただ1つでも無茶だ と思われる点があるのなら、その登山は中止されるべきです。 まして、それが未経験者ならなおのことです。

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9月3日にはこんな具合になる

(2015.5.8 7:8)(by script)

(2015.5.8 9:1)(by script)




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