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平ヶ岳という山

深田百名山の手強い方の山の中に、平ヶ岳という山がある。百名山完登を 目指す登山者は、いずれはこの山に登ることになる。

平ヶ岳の難しさは、登山口から山頂を踏んで登山口までの、標準的な所要 時間(標準CT)が、およそ13時間となっている点にある。登山でいうと、一般 的にいって、1日のCTが6時間くらいが、今日は歩いたね、という感じの山。 平ヶ岳の場合、その倍以上歩く計算ですから、大変なのです。山頂に小屋 でもあれば話は別なのですが、何もないので、闇でテントを張るか、もし くは日帰るかになってしまいます。

平ヶ岳には、公式とは呼べないような別ルートが存在します。皇太子ルート と呼ばれるのですが、林道の末端まで車で詰めて、そこから3時間ほどで山 頂へ出るルートがあります。だけれども、このルートは、すくなくとも僕は 正規の登山道としては認めていないし、多くの登山者にとって、それは順当 に認めがたいルートだと思う。

その上でだよ、皇太子ルートなら普通に日帰ることができる、って書いてた 人がいた。だけどまあ、ちょっと考えた方がいいんじゃないか、という話を したわけさ。どうして考えた方がいいかというと、登山というのは、記録が ずっと残るのである。僕は鷹ノ巣(=正規の)ルートを歩いた、というのと、 皇太子ルートを歩いた、というのとでは重みが違うし、それが一生残るもの だから、正直になった方がいいんじゃないかね、というような主旨のことは 書いた。その結果、「僕には13時間は無理そう」というお答えを頂いた。

だけれども、ここで、本当に無理なのか、という問題と、無理な人が山頂に 立つことの是非、というのは議論されていない。
たとえば、半年くらい走り込んでだよ、脚力を確保したうえでなお無理なの か、その努力は放棄したうえで無理なのか、というのはまったく議論されて いない。その結果、13時間歩くことが無理だという人が、13時間かかる 山に登頂しなければならないのかどうか、というのは議論されていないわけだ。

結局ね、市井の「百名山登りました」、というのは、そこらへんが全部すっ とばされていて、山頂に立った立たないだけが問題にされる。だけど、はっ きりいって百名山完登しました、なんていう人は掃いて捨てるほどいる。い る中で、この人の百名山は一味価値が違うね、というような百は、もっと形 状が違ってしかるべきなのではないかという思いもある。


(2015.07.03)




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